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フードテックとは?新たな産業と活用事例について

最近よく耳にする「〇〇テック」。テックはテクノロジーの略で、〇〇には産業の分野や業界名が入ります。フードテックは「食品テクノロジー」のことですが、具体的にはどんなものを指すのでしょうか。新たな産業として関心が高まっているフードテックの活用事例を中心に解説します。

この記事の監修者

earth meat 編集部


フードテックとは?

フードテックは、Food(食)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、先端テクノロジーを駆使して生み出される「食の新しい価値や仕組み」のこと。さらには「食の可能性を広げる産業分野」といった意味で使われています。

例えば、大豆を肉のように加工した大豆ミートはフードテックの好例です。植物由来の原材料から作られる代替肉は、体と地球にやさしい次世代型食品として期待されています。このように、食に関連するあらゆる課題を解決するために、様々な先端技術が活用されています。

フードテックの主な領域について

フードテックがカバーする領域は、主に次の4つがあります。

代替食品・新食材の開発

肉、卵、乳製品などの動物性食品を植物性の原材料で再現した代替食品の開発は、フードテックの領域です。また、細胞培養の技術を用いた培養肉、必要な栄養がすべて摂れる食品、ミドリムシや昆虫食といった新食材も登場しています。

調理技術の開発

食材を分子レベルで研究し調理に応用する「分子ガストロノミー」や調理ロボットの実用化が進んでいます。

農業・水産業の効率化

天候の影響を受けやすい農業や水産業の課題を解決するために、植物工場や陸上養殖などの取り組みが始まっています。

フードチェーンの効率化

食品事業者と消費者をつなぐECサイト、フードデリバリーサービス、モバイルオーダーシステムの普及など、フードテックによって食品の流通や配送も変化しています。

フードテック業界の将来性

フードテック業界の将来性

フードテックは「今後大きく伸びる」成長産業として、日本政府も後押ししています。その理由は、食品産業自体の市場規模が大きいこと、世界的な人口増加と新興国の経済発展によって更なる拡大が見込まれること、SDGsとの関連が強いことなどが挙げられます。

農林水産政策研究所によれば、世界34ヵ国の飲食料市場の規模は、2015年の890兆円から2030年には1369兆円となり約1.5倍に拡大すると推計。特にアジア市場の成長は著しく、420兆円から800兆円と約1.9倍に拡大する見込みです。

参照元:世界の飲食料市場規模の推計結果について:農林水産省

また、SDGsは国際社会の共通目標であり、その取り組みは企業や政府にとっても急務。持続可能な食を実現し国際競争力を高めるために、異業種連携を促すプラットフォームとして「フードテック官民協議会」が発足されました。

フードテックの活用事例

フードテックへの理解を深めるために、主な活用事例を見ていきましょう。

代替肉

大豆、小麦、エンドウ豆などの植物性食品を主原料とした代替肉(人工肉)は、菜食主義者の代用食品としてだけでなく、健康志向や環境配慮の面からも注目を集めています。特に大豆ミートは良質なたんぱく源であり、限りなく本物の肉に近い商品も。最近では、日本でも肉売場に代替肉が並んでいる光景が見られます。

大豆ミートなどの植物性の代替肉は、低脂質でコレステロールフリー、食物繊維が含まれています。しかも畜産物の生産に比べて環境負荷が小さい農作物が主原料なので、SDGsの観点からも評価されています。

陸上養殖

陸上養殖とは、陸地の工場設備で魚を育てる養殖方法のこと。天候や環境に左右されず、高付加価値な魚介類を生産できるため、フードテックの旗手ともいわれています。

陸上養殖は、生け簀に海水を入れて汚れたら海に流す「かけ流し式」と、水道水をろ過して使う「閉鎖循環式」に分けられますが、メリットが大きいのは後者です。閉鎖循環式は環境負荷が小さく、消費地に近い内陸部での養殖も可能になります。

ITの活用

ITやロボティクスを活用した「スマート農業」も広がっています。例えば、無人走行するロボットトラクターや、スマホで遠隔操作できる水田向けの水管理システムなど、農作業を自動化するツールが登場。

また、ビッグデータやセンシングデータの活用によって、作物の生育状況を正確に予測できるようになり、高度な農業経営や熟練農家のノウハウを若手農家に継承することも可能になりました。

フードテックによって解決する問題

フードテックによって解決する問題

フードテックは様々な領域で活用されていますが、特に次のような問題を解決する産業として、世界中の関心が高まっています。

食糧不足

日本は人口減少が続いていますが、世界的にみると増加傾向。2050年には97億人に達すると予測され、深刻な食糧不足が懸念されています。

参照元URL:国際連合広報センター

さらに、気候変動によって作物の収穫量が減少する可能性もあります。

そんな中、環境負荷の大きい畜産物に代わる食品を作ったり、陸地で魚を育てたり、無人で農作物を生産したりするフードテックに期待がかかるのは当然です。人が生きていく上で必要不可欠な栄養源の確保が、フードテックの使命といえるかもしれません。

飢餓問題

国連の発表では、2020年に最大8億1,100万人が飢餓に苦しんだと推定されています。これは、世界人口の10人に1人の割合にあたります。

参照元:国連報告書: パンデミックの年に世界の飢餓が急増

この問題の解決策として、食品を長期保存する方法が開発・研究されています。

日本のような先進国では、賞味期限切れや食べ残しなど消費段階でのフードロスが大半。一方、開発途上国では収穫した作物を適切に保管・加工する技術がなく、廃棄するしかない場合があるのです。

安全性

食品の生産から供給までを追跡する技術は、食の安全を担保することにつながります。また、傷んだ食品を判別するツールは、食中毒の防止に役立つフードテックです。さらに、食品の傷みを軽減し異物混入を防ぐことで、長期保存を可能とする梱包材の開発も進んでいます。

人材不足

農林水産省の統計によると、令和2年の農業従事者の平均年齢は67.8歳と高齢化の問題を抱えています。

参照元:農業労働力に関する統計|農林水産省

後継者不在の農家も少なくありません。

食品製造業や外食産業でも人材不足に悩んでおり、労働人口の減少は深刻な問題です。そうした状況の打開策としてもフードテックが期待されています。農作物の生産や食品加工、調理工程などを自動化・省力化するテクノロジーが、豊かな食卓を支えているといえるでしょう。

まとめ

食品産業に新しい風を吹き込むフードテック。目覚ましい発展を遂げている背景には、世界人口の増加に伴う食糧不足や飢餓問題、気候変動をはじめとする環境問題、日本では慢性的な人材不足などがあります。

農業や漁業などの一次産業から食品の加工、流通、外食産業など、幅広い領域をカバーするフードテックは、SDGsとも関わりが深く、今後ますます成長が見込まれる産業分野です。

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